解剖学第２（マクロ）2002年本試験 解答例

♥ 問題文はこちらです。

(A)

省略

(B) (1) 眼筋とその支配神経を挙げよ。

眼筋ocular m.には眼球の外にあって眼球運動を行う外眼筋extraocular m.と眼球の内にあって瞳孔pupilと水晶体lensの調節を行う内眼筋intraocular m.がある。

外眼筋には、内側直筋medial rectus m.、外側直筋lateral rectus m.、上直筋superior rectus m.、下直筋inferior rectus m.、上斜筋superior oblique m.、下斜筋inferior oblique m.があり、外側直筋が外転神経abducent n.、上斜筋が滑車神経trochlear n.に支配される以外は、すべて動眼神経oculomotor n.に支配される。

内眼筋には、輪状筋と縦走筋からなる毛様体筋、瞳孔括約筋sphincter pupillae m.と瞳孔散大筋dilator pupillae m.からなる瞳孔筋がある。瞳孔散大筋が交感神経支配である以外は、すべて副交感神経（動眼神経）支配である。

(B) (2) 咀嚼筋とその支配神経を挙げよ。

咀嚼筋muscles of masticationとは、下顎を閉じ前後、左右へ移動させる筋群のことで、側頭筋temporalis m.、咬筋masseter m.、内側翼突筋medial pterygoid m.、外側翼突筋lateral pterygoid m.がある。これらはすべて三叉神経trigeminal n.の第3枝の下顎神経mandibular n.支配である。

(A)

省略

(B) (1) 固有背筋を挙げ、支配神経を述べよ。

固有背筋intrinsic muscles of the backとは脊柱の運動に働く筋のことで浅層の長背筋群と深層の短背筋群に分かれる。長背筋群には棘筋spinalis m.、腸肋筋iliocostalis m.、最長筋longissimus m.、板状筋splenius m.がある。

なお、長背筋群のうち板状筋を除いたものを脊柱起立筋erector spinae m.という。

短背筋群には、棘間筋interspinous m.、横突間筋intertransverse m.、横突棘筋transversospinal m.があり、横突棘筋はさらに、回旋筋rotator m.、多裂筋multifidus m.、半棘筋semispinalis m.に分かれる。

これらはすべて脊髄神経後枝支配である。

(2) 前腕の回内、回外に関わる筋を挙げよ。

回内には、円回内筋pronator teres m.、方形回内筋pronator quadratus m.、腕橈骨筋brachioradialis m.、橈側手根屈筋flexor carpi radialis m.が関わる。

回外には、回外筋supinator m.、腕橈骨筋brachioradialis m.、長・短橈側手根伸筋extensor carpi radialis longus and brevis m.が関わる。

(1)

省略

(2) 縦隔とは何か、また、縦隔に含まれる臓器を記せ。

縦隔mediastinumとは、左右の胸膜腔pleural cavityに挟まれた空間で種々の臓器によって形成された隔壁のことをいう。縦隔の上方は胸郭上口superior thoracic aperture、下方は横隔膜diaphragm、前方は胸骨および肋軟骨、後方は12個の胸椎で境される。

縦隔は胸骨角平面より上方の縦隔上部superior mediastinumと下方の縦隔下部　inferior mediastinumに区分され、下部はさらに前部、中部、後部に区分される。

縦隔上部には、胸腺thymus、気管trachea、食道esophagus、大動脈弓arch of aorta、上大静脈superior vena cavaなどが含まれ、前部には、胸腺下部、中部には、心臓heart、大血管（上行大動脈ascending aorta、肺動脈幹pulmonary trunk、上大静脈superior vena cava）、横隔神経phrenic n.など、後部には、気管支bronchus、食道esophagus、胸大動脈thoracic aorta、奇静脈azygos vein及び半奇静脈hemiazygos vein、迷走神経vagus n.、胸管thoracic duct、交感神経幹sympathetic trunkなどが含まれる。

(1) 内腸骨動脈の分枝について述べよ。

内腸骨動脈internal iliac a.は前枝と後枝に分かれ、生殖腺を除く骨盤内臓と骨盤壁及び臀部を栄養する。

前枝からの枝としては (1) 臍動脈umbilical a.   (2) 閉鎖動脈obturator a.   (3) 下膀胱動脈 inferior vesical a.   (4) 子宮動脈uterine a.（女性のみ）  (5) 中直腸動脈middle rectal a.   (6) 内陰部動脈internal pudendal a. (7) 下臀動脈inferior gluteal a. があり、後枝からの枝としては (8) 上臀動脈superior gluteal a.   (9) 腸腰動脈iliolumbar a.  (10) 外側仙骨動脈lateral sacral a. がある。

(2)

省略

(1) 細胞   (2) 合胞体   (3) 胚盤葉   (4) 壁側   (5) 臓側   (6) 羊膜腔   (7) 卵黄嚢   (8) 線条   (9) 原腸形成   (10) 結節   (11) 中耳   (12) 耳   (13) 上皮小体   (14) 胸腺   (15) 基   (16) 翼   (17) 底   (18) 蓋   (19) 中腎管   (20) 尿管